今日は、糖質の簡単な暗記法について説明する。

 

 医学部、薬学部の学生であれば、強制的に覚えさせられたアレである。

 暗記法自体は、医学部、薬学部の先生にもウケはいいようだ。

 もちろん、生化学系の先生自身も、自分なりの暗記法は持っているようです。

 しかし、それを、学生に教える必要は無いと感じているようです。

 それが、医学部、薬学部で、生化学が大変だ、キライだという原因に繋がっているようです。

 

 今、生化学の暗記に苦しんでいる医学生、薬学生に、そして、ここの本題である大学受験生に読んで欲しい。

 医学生、薬学生からは、糖質の構造だけでなく、脂質、タンパク質、核酸、ビタミン、ホルモンの構造、

 そして、本体の解糖系、TCAサイクル、電子伝達系、脂質代謝、アミノ酸代謝、核酸代謝の暗記法、受験生から、植物の光合成の機構の暗記法について

 知りたいという声があるかもしれないが、それらについては、次回以降で、気が向いたら書いていくことにする。

 それまでに知りたいという方がいましたら、他のページで書いているように、予備校に連絡をお願いいたします。

 前に何かのテレビで、東大理3の学生と京大医学部の学生が同じ暗記法をしていたときには思わず笑ってしまった。

 必須アミノ酸の名前9種類が一致するだけならばまだしも、アミノ酸の解答の順番まで一致するとは、普通ではありえない。

 とか行っている自分も、必須アミノ酸の暗記法については、東大出身の先生に直接教わったので人のことは言えないが。

 東大には、いろいろと面白いネタ、暗記法が眠っているので、興味があった方は、東大の医学部、薬学部、理学部、工学部に、行ってみることをオススメする。

 自分も、東大出身の先生方に直接勉強を教えてもらうことで、別次元に進化できた科目がいくつかある。

 有機化学、分析化学については、感謝しても感謝仕切れないほどである。

 加えて、今回の糖質、脂質、タンパク質、核酸、ビタミン、ホルモンの構造の暗記法のアイデアのきっかけとなった生化学の先生には、感謝の気持ちでいっぱいです。

 先生が、4年生の期末試験のときに、4年生の講義でやった分子生物学の講義でやった内容から、一切、定期試験に問題を出題せずに、

 1年生の生化学の講義のときに、講義をしたという理由で、糖質、タンパク質、核酸の構造式を描く完答形式の問題のみを

 定期試験に、出題したときに、目が開きました。

 確か、記憶が正しければ、定期試験自体の合格率は、10~30%でしたし、合格率だけを見れば、それほど気にすることは無かったのかもしれませんが、

 自分にとっては、このような問題であっても、10~30%の学生がストレートで合格していることに、ショックを受けましたし、

 それまで、全科目の総合試験の学内試験(最高10番以内)や、ほぼ全国公立私立大学での10000人クラスの薬剤師国家試験対策の模擬試験の結果などで、

 上位を取っているつもりの状況での自分の不勉強さを恥じました。

 そして、その後、その科目の再試験を、短期間で合格するために(再試までの期間は、確か、3日程度しかなかった)、全力になったことが、

 糖質、脂質、タンパク質、核酸、ビタミン、ホルモンの構造の共通性に、気付く結果となり、今まで続く暗記法のきっかけとなりました。

 率直に言えば、先生のお陰で、薬剤師、医師、歯科医師予備校講師としての基礎が出来たと思っています。

 今は、大学に、戻るために、大学院で、先生に教わった英語の勉強法に従って、英語の勉強をしている最中です。

 続いて、自分の経験からのアドバイスになりますが、東大の先生に質問するに当たって、

 勉強の仕方が分かりませんとか、調べたら分かるようなことについては、東大の先生にスグ聞くことはやめた方がいいことを伝えておく。

 あくまで、自分がここまで、勉強してきてその上でどうしても理解できないことに限って聞くべきである。

 特に理3の先生を含め、医学部の先生は、普段の診療で忙しいことも多いので、自分の経験則では、5分で質疑応答できる形にしないと怒られることになる。

 自分の質問に対する周到な事前準備をやった上で、質問するべきである。

 そして、その時に、先生方は、その突破口を与えてくれるだろう。

 そういう意味においては、一流の先生方のいる東大はオススメである。

 

 前置きが長くなったが、糖質の暗記法であるが、以下の通りである。

 

 グルコース(ブドウ糖)

 下上下

 ガラクトース

 上上下

 マンノース

 下上上

 

 リボース

 下下

 キシロース

 上下

 フルクトース(果糖) 異性体5種

 下上 下下上

 

 よって、6単糖(アルドヘキソース)の暗記法は、6員環構造(Haworth式、ハース式)を基本として、グルコースだけ、山を描き、後は、Xを描けば良い。

 残る5単糖(アルドヘキソース)2個、6単糖(ケトペントース)については、リボースが下一直線で、後は、Xを描けば良い。

 3単糖については、D-グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトンについては、構造が単純なので省略している。

 私の指導している学生については、この暗記法で15-30分程度あれば安定して暗記できている。

 多少忘れても、暗記法自体は単純なので、試験直前に確認すればそれで十分である。

 

 続いて、直鎖状(Fischerの投影式、フィッシャーの投影式)への以下の手順で行う。

 環状構造における1位(フルクトースについては、2位)のアノマー炭素(α体、β体を決める不斉炭素)を一番上に描いて、上のOH基は、左と覚えて描けば終了である。

 普通に、外巻きに環状構造を解体して、反時計回りに、90度、回転させても描ける。

 最後に、D糖の定義からアルデヒド基か、ケトン基から最も遠い不正炭素のOH基は、右側に書けば問題無い。

 以下、結果を記す。

 

 グルコース(ブドウ糖)

 右    (下)

 左    (上)

 右    (下)

 右    (D)

 ガラクトース

 右    (下)

 左    (上)

 左    (上)

 右    (D)

 マンノース

 左    (上)

 左    (上)

 右    (下)

 右    (D)

 

 リボース

 右    (下)

 右    (下)

 右    (D)

 キシロース

 右    (下)

 左    (上)

 右    (D)

 フルクトース(果糖)

 左    (上)

 右    (下)

 右    (D)

 

 自分の感想として糖質の構造が覚えづらいのは、フィッシャーの投影式でいきなり覚えさせられるからであると思っている。

 人間としては、視覚的に、かつ、最小限量、3つ程度の数に絞れば、覚えるのに苦労しないと思われる。

 なので、私が学生に指導する場合は、環状構造のハース式を指導することにしている。

 そうすることによって、6単糖でさえ、エピマーの数を3個に絞り(5単糖の場合、エピマーは、2個)、暗記しやすくしている。

 人間にとっては、4つのものを覚えるのと、3つのものを覚えるのに格段の労力の差が有る。

 例としては、119と、9119の関係だろう。

 119とか、110とかは、3桁の数字なので知らない人もいないと思うが、

 9119については、まだあまり知られていないことと、4桁の数字という壁から覚えづらいものとなっている。

 歴史年表でも、西暦が千の桁が、-、0、1と、ほぼ、3種類しか無いことから覚えやすくなっている。

 これが、人類の歴史を、紀元前2千年以前を、紀元として、年表を作成していて、かつ、その時代も、年号に直していた場合、

 日本史、世界史の暗記の労力は、現代の比ではなくなるだろう。

 この考え方は、他の脂質、タンパク質、核酸、ホルモンの暗記法に通ずるところがある。

 タンパク質については、20種類もあるが、整理すれば、8の区分に分かれるだけなので、初めの1個の区分だけ、5個有るのだけ覚えれば、

 後は、1区分当たり、1個から3個しかないから、暗記は、簡単であろう。

 医学部でも、薬学部でも、言えることではあるが、膨大な量の暗記を労力少なくこなすには、全体像の把握力と、共通事象を基本とした系統化である。

 加えて、類推力も、有れば、更に勉強しやすくなるだろう。

 国公立理学部、工学部、医学部、薬学部入試で、上記の能力を問う問題が多いことも当然のことであろう。

 タンパクの構造の暗記法と、タンパク質の窒素含量計算に必要な分子量の暗記法については、タンパク質の暗記法のページを作ったときに、説明する予定です。

 

 続いて、2糖であるが、以下の通りである。

 

 マルトース(麦芽糖) マルターゼ

 α(1→4)

 イソマルトース    イソマルターゼ

 α(1→6)

 セロビオース    セロビアーゼ

 β(1→4)

 トレハロース

 α(1)→α(1)

 

 ラクトース(乳糖)                    ラクターゼ

 β(1→4)  グルコース+ガラクトース

 スクロース(サッカロース、ショ糖、白糖、氷砂糖、グラニュー糖) スクラーゼ(インベルターゼ)

 α(1)→β(2) グルコース+フルクトース

 

 ホモ2糖4つと、ヘテロ2糖2つとで構成されている。

 α系は、1→4、1→6の字数順であり(イソは、異性体の意味)、βは、1→4しかなく、

 還元性の有る無しについては、α(1)→α(1)、α(1)→β(2)のように特殊な結合の仕方をしているものは還元性が無いと覚えておけば問題ない。

 

 最後に、多糖であるが、以下の通りである。

 

 アミロース αアミラーゼ:デキストリン小 βアミラーゼ:デキストリン大 イソアミラーゼ:1→6のみ グルコアミラーゼ:非還元性末端

 α(1→4)

 アミロペクチン

 α(1→4)+α(1→6)少

 グリコーゲン

 α(1→4)+α(1→6)多

 デキストラン

 α(1→6)

 

 セルロース セルラーゼ  不溶性

 β(1→4)      グルコース

 マンナン        不溶性

 β(1→4)      マンノース

 キチン         不溶性

 β(1→4)      N-アセチルグルコサミン

 ペクチン酸 ペクチナーゼ 水溶性

 α(1→4)      ガラクツロン酸のカルボニル基のメチルエステル化少

 ペクチン  ペクチナーゼ 不溶性

 α(1→4)      ガラクツロン酸のカルボニル基のメチルエステル化多

 リグニン        不溶性

 フェノール重合体

 

 グルコマンナン      水溶性

 β(1→4)      グルコース+マンノース

 アルギン酸       水溶性

 β(1→4)      マンヌロン酸+グルクロン酸

 ヒアルロン酸

 N-アセチルグルコサミン+グルクロン酸

 コンドロイチン硫酸

 N-アセチルガラクトサミン硫酸エステル+グルクロン酸

 ヘパリン

 N-アセチルN-硫酸O-硫酸グルコサミン+グルクロン酸+イズロン酸

 

 N-アセチルグルコサミンについて、出てきたので、以下、糖の誘導体について記しておく。

 健康食品が好きな方は見ておいたほうが良い。

 現場の医師の多くがあまり健康食品の効果を強調しない理由がここにある。

 構造式における違いを知っているものからすれば、当然のことながら理解できることであるからである。

 工業的には、構造的に複雑なものはほとんど無いので、医薬品と比較すると非常に安価な価格で健康食品は作られているものと考えられる。

 これから、医師、歯科医師、薬剤師、医療従事者となる方々には、そのことについて十分認識した上で当たって欲しい。

 健康食品については、その効果を実証できるものはほとんど無く、使用者の感想のみに依存するということを。

 加えて、工業的に安価であることから、全ての健康食品メーカーではないかもしれないが、

 健康食品メーカーの利益率、給与はそれなりに高いものであるという事実を知って欲しい。

 続いて、少なくとも、因果関係を確定することが出来るのは、要因対照研究(コホート研究)のみであるということを。

 そして、要因対照研究ですら、バイアスとして、交絡因子が入り、精度が落ちるものであるから、症例対照研究については、因果関係を推定することしか出来ない。

 その言葉の違いの意味について、医療従事者は、意識するべきである。

 もちろん、それ以前の記述疫学、横断的研究については、因果関係について推定すら出来ないことになるから当然のことである。

 今だからこそ言えることかもしれないが、ディオバン事件の背景には、こういった衛生学、統計学的な背景があったものと感じられる。

 学生時代とはいえ、そういった異常な熱気の中に居た身としては、切に反省しなければならないところである。

 また、当時から疑念を呈していた医師の方々には、その先見の明には、頭が下がるところである。

 

 単糖の誘導体

 グルシトール(ソルビトール、ソルビット)

 1位還元

 グルコン酸

 1位酸化

 グルクロン酸

 6位酸化

 グルコサミン

 2位アミノ基置換

 

 キシリトール

 1位還元    キシロース

 マンニトール

 1位還元    マンノース

 ガラクトサミン

 2位アミノ基置換 ガラクトース

 

 トール系は、1位還元、サミン系は、2位アミノ基置換、酸がつくものは、1位、6位のものが、字数順に1位酸化されたものであるから整理すると暗記しやすいであろう。

 

 今回の暗記法については、完全に、自分で考えたものであり、転載する場合は、

 pontamurai@yahoo.co.jpまで、件名に、糖質の暗記法を入れての連絡が必須である。

 最後に、どうしても、予備校を介さず、直接、コンタクトを取りたいという方は、東京大学地震研究所の同窓会名簿からの自宅への電話連絡をお願いいたします。

 私自身は東大出身では有りませんが、色々と縁がありますので、その際には、どうぞよろしくお願いいたします。

 メールからでは、リスクが有るので、面会は、致しません。

 

 このページの参考資料としては、数件出版「高校化学基礎・化学」、第一学習社「スクエア最新図説化学・生物」、ファーマプロダクト「虹本」、

 三省堂「化学の新研究」、旺文社「総合的研究化学」からになります。

 参考にさせていただいた書籍の皆様方には、お礼申し上げます。

 

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